看護師が実際に行っている感染対策例

医療の最前線に立つ看護師は、感染対策の徹底が求められるものです。病気を治療する側の人が病気にかかってしまっては、もはや本末転倒になってしまいます。実際の医療現場では、看護師はさまざまな形で感染対策が求められています。

1つ目は、接触感染を防ぐというものです。患者さんの身体への直接的な接触だけでなく、患者さんが触れたシーツを交換したり入浴介助をしたりと間接的な接触でも感染する可能性はあります。そのため、看護師の多くは患者さんと接触したら、必ず手指消毒し、石鹸で手を洗う習慣をつけています。また可能な時にはグローブをするなどして、感染対策を行っています。

2つ目は、飛沫感染を防ぐ取り組みです。患者さんとの近距離での会話やくしゃみや咳で飛んできた病原菌は、空気を介して相手に侵入してくるものです。そのため、感染症を持つ患者さんを隔離したり、1メートル以上の距離を開けたりして、飛沫感染を防止する方法を取るケースが見受けられます。

3つ目は、空気感染に対する対策です。空気感染とは、空気中を飛ぶウィルスや菌から感染することを指します。科学的な見解では、病原から5メートル以内は危険ゾーンになっているといわれています。空気感染対策としては、サージカルマスクを着用したり、隔離室を活用したりといった方法が取られます。特に、空気感染力が強いウイルスを持つ患者さんと接する際は、しっかり隔離して距離を置くことが求められています。